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『二十一世紀の朝鮮通信使 韓国の道をゆく』 はじめに


 朝鮮通信使のユネスコ世界記憶遺産登録が、2017年10月31日に決定した。日韓二国で、それも民間団体が主体となって登録申請したこと自体、画期的である。いうまでもなく、ソウルから東京まで2千キロの間、通信使が往来した両国の交流の史料が残されていたことは意義深い。善隣友好の輪が、いかに広域に及んだか知ることができる。

 通信使ゆかりのまちを訪ねると、世界遺産に登録された史料とともに、通信使が賛嘆した古い街並みが今も残っているのに感動する。通信使が「日東第一景勝」と絶賛した鞆の浦(広島県福山市)にある福禅寺対潮楼からの眺めは、ほぼ往時のままである。韓国の通信使の沿道にも数々の戦乱に見舞われながらも、日本ほどではないが、昔の風情が残っている。通信使の道を歩く楽しさはここにある。『二十一世紀の朝鮮通信使』第2弾は、「韓国の道をゆく」をテーマに据えた。

 世界記憶遺産に登録された通信使を広く知ってもらうためにも、まずは漢城(現ソウル)から江戸(東京)、日光まで2千キロを超える通信使のたどった道を描いていく。日韓のゆかりのまちをつないできた通信使の、その「つなぐ」の精神を二国間、さらには世界に発信してほしいと願って止まない、という熱い思いがある。

 通信使は本来、外交使節である。ただ、善隣友好、平和維持に果たした役割が大きかったため、「善隣友好使節」「平和の使節」といわれる。では、通信使は一体どんな役割を担ったのか。その精神とは何か。それを伝える必要がある。


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【転載】『二十一世紀の朝鮮通信使 韓国の道をゆく』(朝鮮通信使と共に 福岡の会 編)

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