記事一覧

『二十一世紀の朝鮮通信使 韓国の道をゆく』 (15) 清道


 清道(チョンド)といえば、旗を思い出す。国王や外交使節の先頭に掲げる清道旗である。これを見ると、民衆は道を開け、静粛にして行列が通りすぎるのを待った。韓国・慶尚北道に、この名の都市がある。朝鮮通信使を通して、清道旗に馴染んでいいたため、このまちが記憶に残っていた。
 清道は闘牛で知られる。街に、闘牛のモニュメントが立っている。農作業の疲れをいやす気晴らしに、闘牛を見物する農民が多くいたという。日本の植民地統治時代、闘牛に民衆が集まるのを恐れた総督府は、抗日運動の温床になると憂慮し、闘牛熱を抑えた。このため、闘牛はさびれた。

 これが大きく復活したのは、解放後、朴正熙(パクチョンヒ)大統領が始めたセマウル運動の渦中だった。1970年代のこと。「自助・自立・協同」をスローガンに、農業の近代化をはかる「新しい村」創造運動で、息を吹き返す。闘牛は、嶺南地域のシンボルとなり、セマウル運動発祥地としての清道の名を高めることとなった。

 その清道が近年、ワインのまちとして人気を呼んでいる。「清道ワイントンネル」である。全長約1キロのトンネルに、製造会社が運営するワイン蔵がある。特産品の種なし渋柿、清道柿(チョンドパンシ)を利用したワインで、その味は美味しいという評価を得ている。
 清道柿は熟れると果汁と甘みが増すらしい。ビタミンとアミノ酸が満点といわれる。健康志向にあっているのか? ともあれ、清道柿はワインに最適と聞く。「大統領就任式の乾杯酒にも選ばれたワイン」と地元ではPRしている。

←前のページはこちら               次のページはこちら

【転載】『二十一世紀の朝鮮通信使 韓国の道をゆく』(朝鮮通信使と共に 福岡の会 編)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 2019.6.13

    引きこもりという過去・現在・未来

     引きこもりという過去・現在・未来 最近、高齢者による交通事故や50代になっても社会から隔絶し...
  2. 東京都本部総会

    2019.6.12

    【東京】東京都本部総会 支部で会長人事

    東京都本部は6月9日、東京新宿区の成約ビルで結成14周年も祝しながら、総会を開催。
  3. 2019.6.12

    【近畿】龍谷大学 李相哲先生から学ぶ

    李相哲先生を囲む京都有識者時局懇談会(主催:日韓トンネル推進京都府民会議)が6月2日、京都市内のキ...
  4. 2019.6.12

    【広島】原爆の痛みから核の無い世界を訴える ひろしまサランバンカフェ

     在日同胞の人生を伺うサランバンカフェ(主催:平和統一聯合広島県本部)が6月6日広島市内で行われ、...
  5. 2019.5.28

    【東京】民間で日韓友好 朝鮮通信使関連行事

     第7次21世紀の朝鮮通信使友情ウォーク(主催:(社)日本ウォーキング協会、(社)韓国体育振興会、...