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国際家庭の使命は何か?

 

「しかし今の時代は新しい天と地が開かれ、分裂と葛藤の歴史を清算し、和解と統一の理想が実現する天運到来の時であります。もはや同一民族が互いに反目して対立するときではありません。一つの民族として一つの統一体を形成し、幸福と繁栄のために邁進しなければならないのです。さらには善悪の闘争からおこされる全ての対立と葛藤を打破し、恩讐を越えて世界平和のために希望にあふれた理想に貢献する韓民族とならなければなりません」 平和統一聯合創設趣旨文より

 

国際家庭の使命は何か?

 

近頃「3 階書記室の暗号」(テ・ヨンホ著) と「平壌の時間はソウルの時間と共に流れる」(ジン・チョンギュ著)の二冊の本が話題になっている。

一冊の本は、イギリス公使でありながら脱北し自由大韓民国を訪ねてくるようになった過程と決行した理由について、「統一は奴隷解放」だと結論付けた。もう一方の書籍は、前ハンギョレ新聞記者が北朝鮮旅行記として書いたもので、「平壌もソウルと同じように、朝は出勤して夕方は帰宅してビールを飲む」といって、北朝鮮をあまり圧迫しないでほしいと書いた。

私達はこれらの本を読めば、見解の差が大きいことを知る事が出来る。北朝鮮に対する証言の中で、一つは「内部の告発」であり、もう一つは「脱北者達の言葉などを、あまり過信しすぎてはいけない」ということだ。このことは最近の 4・27 板門店宣言と 6・12 シンガポール会談にも適応されるだろう。私たちは一つになって、共に家族愛を分かち合うことができないかと考えてみた。

 

離散家族の再会

 

このような中で、第 21 次南北離散家族の対面が金剛山で開かれた。短い出会いの中で南北の痛みについて新聞では次のように紹介していた。「裂かれた時間のために…離散家族対面、名前・年齢一部混線」、「生まれているかも分からなかった娘 67 才と対面」、「1週間後には会えると避難したが 68 年にもなった」「弟(妹)も 80近い年齢になったが、その年まで生きていてくれたことが本当に感謝だ」、「甥姪達の顔を生まれて初めて見る。果たして分かるだろうか」等、話題が多い。

南北の痛みが離散家族の再会という形で民族の同質性と家族愛によって解かれ、新しい歴史が周辺国の協力によって解かれていく事を祈ってみる。家族愛が重要だということは、去る 7 月に宮城県白石市に行ってきて、より一層感じられるようになった。平和統一聯合中央本部副会長 兼 東北会長である金盛根氏の語られたエピソードが思い出される。「在日同胞として日本で生きてきた哀歓の中で勝利できたのは、白石市に韓国と全く同じ38度線が通っている地域があり、いつも住民たちが分断された時のシュミレーションをしていて、その結果38度線の碑石を建てながら分断の壁を越えなければならない」という話と、また、会長の母親がいつも「兄弟同士は友愛をもって、他人も家族のようによく付き合わなければならない」と教育したとのことだ。このような観点から見れば、韓国の第 21 次南北離散家族の対面を通して見たウリ民族は、入口(分断)の事情は様々あっただろうが、出口(統一)は互いに許しと和解、そして信頼で互いに出発する契機になることを希望している。

 

最近起きている関心事

 

4・27 宣言と 6・12 シンガポール宣言以後に、遺骨問題の話題も起きている。北朝鮮で「米軍の遺骸を送ったこと」と「DMZ 内の遺骨共同発掘作業をしよう」とか「DMZ 内の GP( 最前方監視所 )10 箇所程撤収することにした」という記事等である。このような課題が遠くない未来に成し遂げられるだろうと信じている。人間の心は自然の流れと同じであるためだ。にもかかわらず、まだ行くべき道は遠く、越えなければならない道も多いと思う。また、この世界は大きく自由陣営と共産陣営が暮らしていて、また産油国と非産油国との関係と宗教圏の問題等もあって、個人や一国家の考えだけではうまく回らないことが現実である。

 

 韓-日・日-韓家庭の役割は何か !

 

4・27 宣言と 6・12 シンガポール宣言以後、北朝鮮の非核化履行問題を、片方では「無条件履行しろ」と言い、もう一方は「合意文書の順序を見ろ」といって互いに擦れ違っているのが現実である。このように見解の差が大きいのは、上述した二冊の本を読めばより一層理解しやすいだろう。

今考えてみれば、文鮮明総裁は 70 年代には崔容碩先生を中心とする勝共運動を、90 年代には金明大先生を中心とする韓日一体運動を、2000 年代には平和統一聯合を中心とする真の家庭運動を行ってきたと考える。

真の家庭とは父母と夫婦と子供が一つとなって、隣人と民族と国家を越えて「ために生きる世界」、すなわち二人が一つになって天国のような環境を作ろうという運動である。このような理想家庭になるには、家庭の中では文章のやりとりも重要だが、お互いに話をやり取りする方がより重要だと思う。言行一致は最も重要だが、時には家族構成員の中にはそうでない場合もあり得る。そんな時でも黙々と耐え忍ぶことが、私たちの先祖達から守ってきた家庭の文化、すなわち家族愛である。この家族愛があるならば、相手のせいにせず自分のせいと感じて、お互いに不利益を甘受しながらも、自由と平和と統一と幸福の世界に向かっていくことができると思う。私たち国際家庭が、文鮮明・韓鶴子総裁によって日本に送られた理由が果たして何なのかについて、もう一度考えてみる時だと思う。

言語を学び、自由に考えることができる今、祖国統一と東北アジアのために何かを行わなければならない時になったと考える。国際家庭は日本にだけ居るのではなく、韓国にも居て、世界的に増加している。私たちは韓日・日韓家庭として日本を排除することもできない運命である。ならば「私たちの使命は何か」と考慮する国際家庭になることを希望する。その悩みの基盤の上で、これから共にしなければならない事、国際家庭の使命を共に成しとげていくために、共に語り合うことができるよう祈願する。

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