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第9回渡来人文化遺跡歴史探訪ツアー報告

大阪・和歌山の連合会主催による第9回目を迎える渡来人文化遺跡歴史探訪ツアーが5月9日からの2日間開催された。今回の参加者は47名。「鞆の浦」、「沼名前神社」、「しんいち民俗博物館」、「厳島神社」、「平和記念公園」、「平和統一聯合創設5周年記念講演会」参加という内容のツアーになり、これまで日帰りが主であったが宿泊付きで遠征したのは今回が初めてであった。寝食を共にした分、心情的にも近くなり、仲間意識も深まった様である。
初日、福山市鞆町を訪問。朝鮮通信使が西日本で停泊したところの中では、「対潮楼からの眺望が最も美しいと絶賛した。」という記録も残っているのが「鞆の浦」である。鞆町出身の有名人には森下仁丹の創始者・森下博氏、『春の海』の作曲者・宮城道雄氏がいる。
対潮楼(たいちょうろう)から鞆の浦を望む風景
【対潮楼(たいちょうろう)から鞆の浦を望む風景】
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先導者が途中、道に迷ったため、午後2時頃、沼名前神社(ぬなくまじんじゃ)に到着した。
沼名前神社
【沼名前神社】
第2鳥居(肥前鳥居)県・重要文化財指定
【第2鳥居(肥前鳥居)県・重要文化財指定】
普段は一般の参拝客が入れない拝殿にも特別入れて頂き、宮司さんから神社の由緒と鞆の浦の歴史について詳しく説明して頂いた。翌日に神事で舞いを奉納する為、地元の有志たちが集い、能楽堂で稽古をしているのに遭遇することが出来た。普段は締め切られている所なので本当に幸運であった。
記念撮影
宮司さんから
予定していた素盞嗚(すさのお)神社へは参加者の希望から立ち寄らず、近くの「しんいち民俗博物館」を見学した。館長の山名氏が直々に館内をガイドして貰った。近くの尾市山古墳の石室の模型や、発掘された三角縁神獣鏡など埋蔵物が陳列されていた。昔、どのような教育がなされたのか、農民の子供たちが寺子屋で学んでいた書物や古地図なども陳列されていた。地場産業として歴史のある備後絣(びんごがすり)の機織(はたお)り機なども展示されていた。
しんいち民俗博物館
【しんいち民俗博物館】
展示物を観る参加者
【展示物を観る参加者】
記念写真
夕食には、福山市在住の佐藤氏(FPU第11連合会)のお勧めの七輪炭火焼肉でのディナーとなった。満腹になったところで、宿所の可部・広島研修センターに向かった。疲れた体を癒すのに大きな浴場が心地良かった。明朝に備えて修学旅行気分で就寝。夫婦・VIPのみ個室の別室を利用頂く。ホテルではないので少々不便であるが、これも経費を抑えるため。昔、可部にも新羅からの渡来人たちが暮らした遺跡も周囲には多くある。白木町・白木山などの地名も近くには残っている。古に想いを馳せ、近世の渡来人の末裔たちが寝息を立てている。
2日目は「厳島神社」を訪ねた。生まれて初めて来た方々も居て、想い出深い探訪となった。
満潮時の大鳥居
【満潮時の大鳥居】
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この日は、夏を思わせる様な閑々照りであった。バスで昼食を済ませ、「平和記念公園」を散策。原爆ドーム前にて記念撮影の後、韓国被爆者慰霊碑を参拝、黙祷とアリランを歌って献花を手向けた。
平和記念公園
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午後1時から、「平和統一聯合創設5周年記念講演会」が広島厚生年金会館で開催され、約2000名の観客で会場は埋め尽くされていた。歴史探訪ツアー客も訪問団として参加し、司会から紹介され、場内を沸かせた。
スケジュール上、午後5時には広島を出発し、新大阪・天王寺を経由し、午後10時半に最後の鶴橋に到着。
強行軍でのツアーであったが、これまでに無く中身の濃いツアーで参加者は大いに刺激を受け、それぞれ旅の想い出を締め括った。全快し切らない姜煕滿事務局長は身を挺して参加者を盛り上げ、大連旅順ツアーの意義と参加を熱く訴えていた。

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