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ヘイトスピーチに思う

民団中央本部の呉公太団長は今年1月14日の民団新年会で在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチについて言及した。昨年(2014)8月には、国連人種差別撤廃委員会が日本国に対してヘイトスピーチを規制すべき旨の勧告を出した。昨年12月には、差別的発言の街宣活動で授業を妨害されたとして、学校法人京都朝鮮学園(京都市)が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などを訴えた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)が在特会側の上告を退ける決定をした。学校の半径200メートル以内での街宣活動の禁止と、約1200万円の損害賠償を命じた一、二審判決が確定した。また、韓国国会も同12月、日本のヘイトスピーチ根絶を国会決議した。これを受けて、ヘイトスピーチを規制する法律を国会で制定することも考えられている。

ただ、表現の自由は民主主義における重要な基盤であるので、「これを規制することはよく考えなければならない」という意見も根強い。「人種主義の害悪の抑圧」と「自由の保障」のバランスをどうとるかである。ヘイトスピーチに対しての法的規制に関しては、積極的なヨーロッパ諸国と消極的なアメリカとが対照的である。アメリカ合衆国は表現の自由を最大限保障して憎悪表現を規制する立法を行っていない。つい先日のフランスのシャルリー・エブド紙へのテロ事件もこの問題が根底にある。

民主主義は完全な制度ではない。民主主義おいて、制度的、形式的な条件、たとえば表現の自由を挙げることだけでは不十分である。その民主制を支える社会の支配的な考え方(徳性)との組み合わせが重要である。たとえば、民主主義の基本的な意思決定方法である多数決の原理も、もし多数派が「数の論理」をふりかざすならば少数派の意見が通ることはない。民主主義が正しく機能するには「制度」のみならずその社会の「徳性」が必要なのである。
だから、「表現の自由」だといってヘイトスピーチが正当化されることはない。そこには、日本社会の中で一緒に住んでいる人々に対する「思いやりの精神」がないからである。逆に、京都朝鮮学校襲撃事件で朝鮮学校側も都市公園法違反に問われていることは心に留めておくべきことである。

日本社会は少子高齢化社会を迎え、多民族国家となっていくであろう。まずは、異なる意見と人々を「理解し受け入れる寛容の精神」が必要である。平和統一聯合の創設者、文鮮明総裁は、人種・文化・国境・宗教の壁を乗り越える究極的方法として交叉祝福結婚を推奨してきた。怨讐同士が結婚して夫婦となり家族を築き愛で怨讐を溶かすのである。実際、平和統一聯合には、日本人と在日、日本人と韓国人のカップルもたくさんいる。
ヘイトスピーチはなくさなければならない。法律で規制するか、日本社会の中に「真の愛」の精神性を醸成して、規制しなくても世の中の基盤を失うようにするか、私たちの選択である。

 

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