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コラム「多くの価値を共有する日本と韓国」

日韓国交正常化50周年を記念して平和統一聯合の第五連合会(東京)は3月20日、高麗神社宮司を招いてシンポジウムを開催した。日韓の古代史の中での高麗神社の由来に関する基調講演の後、パネルディスカッションが行われた。今の日韓関係のぎくしゃくした関係が討論された後、宮司は「国の状況はどうなっても最終的には人間は生きていかなければなりません。生を受けた人間の宿命みたいなもので、どこであっても生きていかなければなりません。これは大前提だと思います。…日本や韓国の中で起きている行き違いや悪感情が生まれてしまっているのであれば不幸なことだと思います。…そのような状況を政治やマスコミが助長しているのであれば、そのような政治やマスコミは必要ないと思います」と話した。
日韓の関係がぎくしゃくしている現実のなか、人が着ている国家の服を脱いでまず人間という立場から日韓国交を考えようという考えは宗教者らしい見解である。思えば、高句麗から日本にやって日本の地で必死に生きてきた古代には現在のような国家意識はなかったであろう。実際、ぎくしゃくした日韓関係とはいいながらも、日韓両国間の旅行者数は漸増している。日本から韓国の訪問者は減っているが、韓国から日本への訪問者が増えているからである。政治的にはぎくしゃくしているとしても、多くの人が直接に民間で交流できる現代は昔よりはるかに相互理解がしやすい環境である。
以前、平和統一聯合の文鮮明総裁は「国境線にはサタンがいる」と言われたことがある。ここで「サタン」とは「人間が幸福になることを阻害する人間の中にある気持ち」とも解釈できる。「国境線」とは「国家」のみならず、「文化」、「民族」の間にも存在する境界である。それらの「境界」を乗り越えようとするときにいろいろな阻害要因があるということである。その阻害要因を知恵深く乗り越えたい。
昨年4月16日に起きたセウォル号沈没事件に関連して韓国大統領の名誉を毀損したとして在宅起訴された産経新聞前ソウル支局長が出国禁止になっていたが、沈没事件から約1年となる4月14日、出国禁止措置が解除された。在宅起訴の問題の影響もあってか、日本の外務省は、同省ホームページで韓国を紹介する記述を「我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国」から、3月2日までに「我が国にとって最も重要な隣国」と変えた。「自由と民主主義の基本的価値の共有」という文言が消えたことで、日韓関係がさらに疎遠になったとも言われるが、日本と韓国は、自由とか民主主義などの西洋的価値のみで論ぜられるものではなく、共に東洋国としての価値も共有してきたのである。
かつて西田幾多郎は、個々の民族文化の奥底にある「原文化」を探り出し、それを理解することこそが多様な文化形態の下で世界が一つになることだと論じた。日本と韓国が謙虚に共通するその「原文化」を知恵深く探りだし、日韓国交正常化50周年の日を迎えたい。

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