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黄七福自叙伝「民団大阪本部の団長に当選したこと」/「民団大阪本部の団長に再選されたこと」


 

黄七福自叙伝41

「ああ祖国よ 我れ平壌で叫ぶ時 祖国は統一」

 

第4章 民団大阪本部の団長として

民団大阪本部の団長に当選したこと

私のスローガンは、「親切、総和、団結」だった。

人間の心というものを分析してみたとき、親切にされると、心がなびき、なびくということは団結につながるということになる。

豪邸に住んでいる人も、高級な服を着ている人も、あるいは靴を履いている人も、下駄を履いている人も、みな同じ同胞だから、わけ隔てなく親切に対応しなければならないと、それが私の真情だった。

そういう気持が昂じて、私は一九七四年四月に行われた民団大阪本部の団長選挙に立候補した。対立候補は再選を狙う姜桂重で、「本部会館建設と留学生予備校建設」を二大公約にしていた。

私は、「民団の流れを変える一大改革」をキャッチフレーズにし、姜桂重執行部のとき以上に民団活動を活性化すると訴えた。

開票の結果、私が二百票を獲得し、百五十九票の姜桂重を下して当選した。議長は卞先春、監察委員長は張起説が当選した。

私は就任に際し、「民団は新時代の潮流に沿って運動を展開しなければならない。一世から二世への橋渡し役を果したい」と強調した。

副団長に金鳳錫(経済部長兼務)と沈載寅、事務局長に崔景乙(組織部長兼務)、宣伝部長に宋政模、文教部長に金正煥、民生部長に洪正一、青年部長に洪性仁を配した。ちなみに副議長は金柳権と崔漢柄、監察委員は宋台伸と金元植だった。

 

民団大阪本部の団長に再選されたこと

一九七六年四月、民団大阪本部講堂で、第四十二回定期地方大会が開かれ、三機関役員の改 選が行われた。

時に総和団結が至上課題であった。民団中央本部でも推薦指名によって曺寧柱が団長が選出されたことから、顧問団らから「民団の団結のためにも三機関長を選出するにあたっては一致団結する決意を固めよう」と大阪本部でも選挙戦を回避しての推薦指名による方法を準備した。

大阪韓国人商工会の姜炳浚会長から団長に黄七福、議長に金皓一、監察委員長に金振浩をそれぞれ推薦され、異議なく、満場一致で選出された。

こうして私は団長に再選された。

ちなみに副団長は崔喆洙、尹香権、副議長は崔漢柄、高桂煥、監察委員は張峻、姜熙痒、事務局長は任正雲であった。

そして、総務部長に洪正一、組織部長に韓成允、民生部長に全善吉、文教部長に鄭東貴、宣伝部長に宋政模、青年部長に尹香権(兼)、国際部長に宋政模(兼)を配した。

[大会決議文] 一九七六年、解放後三十年が過ぎた今日、われわれは民族と国家という大命題の前に、敬虔な心と姿勢で過去を反芻し、今日を直視し、明日を考える時がきた。顧みれば、過ぐる半世紀間、われわれは日本軍国主義の歴史的犠牲者として、ここ日本に漂流し、今日を生きている。

過去の歴史が辛く、苦しいだけに、われわれは明日の希望と夢をたがえることはできない。いうまでもなく、われわれの念願は分断された民族の統一であり祖国、大韓民国の繁栄である。

それで、われわれは去る三十年間、民族の統一を妨害し、祖国の繁栄を阻害する金日成、 共産集団と争い、微力ながら祖国のセマウル運動と防衛誠金集めに立ちあがり、祖国大韓民国の経済的発展を喜んできた。

しかし、われわれの念願とは異り、祖国の現実は冷厳苛酷、とくに昨年のベトナム情勢以後、金日成の侵略兇計の前に祖国は一大危機に処している。

一方、在日同胞社会でも朝総連は国家元首の令夫人を殺害する蛮行をしでかし、反省するどころか金日成の対南工作機関としての役割をし、この時刻にも偽装平和攻勢の仮面の下、わが民団に対してあらゆる中傷と謀略を恣行している。

しかしながら八〇年代の栄光のために、汗を流すわれわれの喜びは、それが民族中興という民族史的な使命であることを自覚するためである。そのため、小異を捨て総和・団結することは民族の叡知である。

特に自主・自立・勤勉のセマウル精神は、良い暮らしをしてみたいという、わが民族の意志である。また、朝総連系同胞の母国訪問事業は崇高な同胞愛の発露であり、偉大な人道的精神の勝利である。われわれは一刻も遅滞することができない。

わが大阪民団は昨年五月、戦争反対・平和守護の旗を持ち掲げ、民団初有の大集会を成功させ、内外にその名をとどろかせた伝統と名誉を持った地方本部である。われわれは祖国の繁栄と民族の統一に向った大行軍の最先頭を走っていくのである。

今日、われわれは今般大会に際して、われわれの行動指標と覚悟を次のとおり厳粛に宣言する。

 

一、われわれは過去のすべての個人的感情と宗派意識を完全に燃やし、祖国の繁栄と平和統一を争取するため無条件大同団結する。

一、われわれは、わが体内にうずくまっている非生産的・非能率的体質を改善させ、仕事をし、お互いに助け合い、責任を負うセ民運動の完成を期する。

一、われわれは朝総連の仮装された平和統一政策を粉砕し、朝総連系同胞の母国訪問事業を、朝総連がなくなるその日まで強力に推進する。


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